わが家の最終的解決のこと。

アガリスクエンターテイメント第26回公演
『わが家の最終的解決』
全9公演終わりました。

ご来場いただきました皆様、そして応援してくださった皆様、関わってくださったスタッフさん、キャスト、本当にありがとうございました。
公演のことつらつらと書こうと思います。
きっと文脈とかバラバラだけど、終わった今、思ってることを文章にしたくて書いてます。長いです。お時間あるときに読んでくださいませ。

初演に引き続き、ハンスに恋するリーゼを演じました。
引き続きといっても、リーゼ自身のキャラクターも周りの人たちにも変化があったので私的には再演感はあまり無かったのですが。
今回のリーゼは初演のちょろい女の子(チョロイン)ではなくて。
自分に自信があってハンスに対してグイグイアプローチする、わがままだったり自由だったりするという今までの榎並にはない役でした。
私自身がネガティブ人間なので苦戦しまくったわけです。笑
ハンスのことが大好きで、フラれてもエヴァさん達がユダヤ人だと知ってもハンスのために匿ったり隠したりすることに協力する一途な部分もある。
メンタル的にはしんどい部分もたくさんありました。
フラれてみんなの前では涙を見せずにつよがる。ゲルトナーの娘、プライドとかそういうのもあって強がる。
好きな人が別の人にどん底の状況でプロポーズするのを目の前でみたりとか。
最後、パパを自分の気持ちを押し殺して説得することだったり。ハンスたちを見送った日、リーゼは家に帰ってお父さんに隠れて泣いたと思います。
でもリーゼはきっとあのお話の中で成長しました。自分を犠牲にしてでも大切な人のことを守りたいという気持ち、つまりパパが今まで私にしてくれたことが少しだけ分かったんじゃないかな。

そしてネタバレになっちゃうから伏せていたけど、エピローグ。(ネタバレ嫌な人は見ないでくださいね)
私初演はエピローグに出ていないんですが、今回は登場。
ハンスがナチ狩りからルドルフとリーゼを匿ってくれています。
初めてエピローグの台本を読んだとき、自分が登場するのに驚きました。でもパパの姿はありませんでした。
パパはゲシュタポの偉い人です。きっとあのときパパはもういなかったんです。少なくとも私の中ではパパはもう居ないと思ったんです。
エピローグの台本をもらって家に帰って涙が出ました。リーゼは母親がもう居なくてパパに大切に育ててもらった子です。そのパパもいなくなってしまった。今の私と同じくらいの歳で大好きなパパもママもいない。ハンスの元に行くまでにどれだけの悲しみがあったのだろう、と考えてると今でも込み上げてくるものが、、、。

と、こんなことをブログに書いていいのか、これは見てくださった皆様のなかで想像してもらう事なんじゃないか、とも思ったんですが、ここまで役のことを考えるの(恥ずかしながら)初めてだったんです。

それは顕史郎さんのおかげです。
稽古が始まってからずーっとつきっきりでお芝居のこと、リーゼのこと教えてくれて一緒に考えてくれて。
言葉じゃ言い表せないくらいお世話になりました。
けんしろうパパのこと大好きなんだなぁ、ほんと。
もっと上手くなってまたご一緒させていただけるように頑張るんだ!!

そしてハンス役のコータさん。上手くできなくてヘコんでてもどんなボールを投げても優しく受け止めてくれて主役ってこういうことをいうんだなって思いました。
素敵なハンス。エヴァさんにはかなわないけど私も大好きでした。

まだまだ余韻から抜け出せなくて、今日一日ふわっふわしながら働いちゃいました。
なぜか声もカスカスで寝ても寝ても眠いみたいな感じです。

なーんて。
どう終わればいいかわかんなくなっちゃった。
もっともっとスポンジみたいにたくさんのこと吸収していきたい。と心から思った公演でした。

頑張ります。

ありがとうございました。

榎並夕起

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